想像以上に大切な「耳」

フード 写真:どんちゃん(グレートピレニーズ)が正面を向いている写真私たちの周りには、たれ耳、たち耳、バットイヤーなど様々な耳の形のワンさんがいます。
そんなワンさんの耳は私たちが考える以上にとても大切で、大きく分けると2つの役割を持っています。

まず一つ目は【情報を脳へ伝えるための役割】です。
ワンさんは元来狩猟をしていましたので、耳で獲物の足音や方角などの情報を収集し、その情報を頼りに獲物を捕らえていました。
現在は狩猟をするワンさんはほとんどいないと思いますが、周りの状況を確認したり、パパさんママさんのコマンドを聞くための役割、つまり音を聞いて脳に伝え行動するための役割を持っていると考えられます。

二つ目は【感情を周りへ表現するという役割】です。
ワンさんの耳は尻尾と同様に、様々な感情を表しています。 恐怖や警戒を表す時は耳を後方へ伏せるように下げ、また何かに注目しているときは耳を立てたり傾けたりして、感情を表しているのです。

 

耳の役割:(1)情報を伝えるための役割(2)感情を周りへ表現するという役割

 

また、よく知られていることですが、ワンさんの聴覚は非常に優れていて、かすかな物音も逃しません。
人と犬の聴覚を比べると、犬は人の可聴域(音を感じることができる周波数帯域)の約3倍、音源の方角をキャッチする能力は2倍(人が16方向、犬は32方向)と言われています。
さらに五感の占める割合を比べると人はおおよそ視覚が8割・聴覚が1割・その他1割と視覚に頼っているのに対し、犬は 嗅覚4割・聴覚3・視覚2割・その他1割と聴覚は非常に大きな割合を占めています。

そのためワンさんの耳はわたしたち人の耳以上に、毎日を過ごす上で想像以上にとても大切な役割を果たしていると考えられます。

次はそんな大切な”耳”の代表的なトラブル「外耳炎」についてです。