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コラム:爪切りは歌を歌いながらって!?

A&Y DOGGYのスタッフが、最近念願のチワワの男の子を迎えました。

 

A&Y DOGGYに仲間入りしたその日から、『すぐにでも迎えたいんです!』といっているところを、『焦らずゆっくりと探して、犬種の勉強をしている専門のブリーダーさんから、直接譲って頂かないとね!』

 

そうしつこく迫り(笑)、ブリーダーさんから来た、小さな小さな男の子。頭が良く、社会性の欠如も無く、性格も気質もそれに骨格構成もとってもハンサムな男の子です。

 

小さな体に勝気なお顔、遊び好きそうなヤンチャな動き!デデの顔よりも小さなその子は、『グーちゃん』という名前を貰って、パパとママに我が子の様に育てられてます。

そんなグーちゃんママになったA&Y DOGGYのスタッフがある日、『爪きりが出来ないんです』との事。

 

1.オヤツかオモチャで褒めながら教える
2.オヤツに見向きもしなければ、安定しすぎない台の上に乗せて、落ちない様に支えながら切る

なんてアドバイスをしていたら、グーちゃんママが…

『本を読んだら、歌を歌いながらリラックスさせて切るって書いて有りましたが、イマイチでした』

 

一瞬、冗談かと思いましたが、その後皆で大爆笑。

 

だって、爪切りは何でごまかしたって、ほとんどのワンさんは嫌いな事。オヤツならまだしも、歌くらいで騙されるなんて、そんなおバカさんは犬にはいませんよ。
デデ店長なら、オヤツがあったって、オヤツだけかっぱらっていきますよ。

 

リラックスなんて、爪切りが平気なワンさんだって、そうそうしてませんよ。
爪切りは人間の子供が注射を嫌がるのと同じで、いつまで経っても嫌な事。注射が平気な子だって、痛くない訳ではなくて、我慢しているのです。

 

大体のワンさんは最初は何でもないかの様に気にせず切らせ、その後、失敗してしまった際等に、『もう嫌っ』って初めてなった時、それでも切る事が出来るかどうかが、勝負どころです。

 

もう嫌!を1度でも許してしまった場合や、最初からとんでもなく嫌がる場合、1や2の方法でもダメなら、ゆっくりゆっくり慣らすか、諦めてグラインダーで削る位しか方法は無いのです。

 

クレートトレーニングのお問合わせを受けていてもよく思うのです。

『クレートが安心出来る場所』と教える事、と書いてはいますが、もしもオーナーさんやご家族が楽しそうに談話してたり、すっごく美味しそうな香がしてたり、他のワンさんがクレートの外でオモチャで遊んでたり、そんな中でも、

『クレート大好きだからここにいる~♪』 とは絶対になりませんよ。
だってそれってクレートマニアみたいなもので、かなりの変態ですもん。

 

『外で何か魅力的な事があっても、大騒ぎしない』

この状態は、クレートが大好きでたまらない訳ではなく、単純に我慢している状態で、私たちの言う【クレートが安心出来る場所】というのは、最後の砦的なイメージです。

 

つまり、パパさん、ママさんが『こらー』って叱ったら、急いで逃げ帰る場所。一人になりたい時、避難する場所。お客様が来て騒がしくても、落ち着いていられる場所。それが最後の砦です。

 

シニアになれば、外環境の騒がしさから逃れる場所が無いのはストレスになりますし、叱られて逃げ帰る場所が無ければ、ワンさんによっては最悪の手段で応戦せざるを得ない事もあります。

そして何より、「我慢」を知る子はストレスに強いです。
ママさんやパパさんを恋しくて、ビービー泣きながら帰りを待つ姿を「かわいい」で片付けるのは、ただのエゴですものね。

 

犬がかわいくて、大好きで、何でもしてあげたくて、そんな気持ちを私達も持っていますが、でも、爪切りで歌を歌うなんて過度に擬人化するのは間違っていると思います。

 

ダメなものは人間の子であろうが、犬の子であろうがダメ。NOというからには、即座に止めさせなくてはいけないし、何かしなくてはならない事があれば、しないという選択肢は無い。それが出来ないのであれば、人間は困った大人に成長するし、犬はただの犬になってしまうと思うのです。

 

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