タイトル見出し:本当に食物アレルギー?

犬の食物アレルギーは、アレルギー性皮膚疾患を持つ犬の20~30%と言われています。間違えてはならないのは、これは『全ての犬の内20~30%』ではないということです。
周りを見渡して、アレルギー性皮膚疾患を持つワンさんってどの位いらっしゃいますか?10頭のワンさんの内、1頭がアレルギー性皮膚炎を持つと仮定したら、食物アレルギーのワンさんは全体のワンさんの僅か3%(10%×30%)という事になります。

アレルギー疾患を持つ犬のアレルギー原因の割合:食物アレルギー20%~30%、環境性アレルギー(ハウスダスト、ノミなど)70%~80%

通常、食物アレルギーであれば、除去食、又は低分子化された療法食等で、容易にトラブルが解決されるはずです。フードの種類や食事を変えても、全く改善しないワンさんばかりなのは何故でしょう?当然、食物アレルギー単独での発症率は極僅かだからです。

ほとんどのワンさんは、環境要因でアレルギー反応を起こします。中でも多いのは、ハウスダスト(ダニ類等)、ノミ(ノミの唾液)等です。

私たちが日々お客様のお問合わせを受けている中で、本当に食物アレルギーのワンさんは、大抵オーナー様が明確にアレルゲンを把握しています。これは、人間が食物アレルギーを起こしたとき、火を見るより明らかに、アレルゲンである事を認識するのと同様、正真正銘の食物アレルギーのワンさんの反応は、とても分かり易いものだからです。
卵に抗体価の出たワンさんが皆本当に卵アレルギーだとしたら…、そのワンさん達は皆ワクチンでも反応している筈です。

■食物過敏症とアレルギー

食物過敏症とは、アレルギーを含む特定の食物に対する過敏性を示す事を指します。アレルギーは免疫反応ですが、免疫が関与しない食物過敏症であれば、消化負担の軽減でいくらか改善する事もあります。

私たちが普段口にする一般の食材が70%前後の水分含有率なのに比べ、ドライフードの水分含有率は大変少なく(大体10%前後)、代謝(消化)に必要な水分はどうしても不足しがちです。また犬は炭水化物などの植物細胞食材の消化は得意ではありませんので、含有量にもよりますが、多量の植物細胞食材(穀類など)は食物過敏症を起こし易いといえます。

その為、水分の含有率の多い食材を足すのも重要な食物過敏症対策といえます。食物アレルギーなのか、それ以外の食物過敏症なのかという点、そしてアレルギーではないと判明してもどの食材に対して起きているのか、を追求するのはとても困難です。(アレルギーの様に免疫が関与する訳ではなく、IgE抗体数などから絞り込むことが出来ない為)追求を始める前に、まずは出来ることを試して見るのも手だと思います。