point2.最低限の安全性は必要だけれど、十分ではない

フード 図版:[安全性・モラル・技術・知識の図:安全性だけではなく、フードのバランスや配合
などの知識、それらをフードに反映させる技術もフード選びには大切なのではないでしょうか。]一部のフードにはBHA、BHT、エトキシキンなどの安全性に疑問の残る保存料が使用されたり、犬が色によって食欲をかき立てられる訳でも無いのに、染色体異常や発ガン性のある着色料が使用されていることもあります。

20年前、とてもセンセーショナルだった、これら保存料や着色料、レンダリングミートの存在は、私たちをとても不安にし、現在もまだ耳にタコ状態に叫ばれています。ですが、冷静に考えてみれば、これらは全て『製造元のモラル』に依存する事なのです。

成分分析に出す検体を偽装する事などいくらでも出来ます。原材料の表示をギリギリまで曖昧にする事も出来ます。たとえこれが生の肉や野菜などのローマテリアル(未加工状態の食材)であったとしても、生産者、流通に関わる人間のモラルによって、品質表示や原産地など簡単に捻じ曲げられてしまう事は、昨今の報道を見ていても明白です。規制の有無ばかりが問題視されますが、規制があったとしてもモラルの欠如した製造元は必ず抜け穴を探しあてるものです。

しかし、どれだけ表示や広告で、良い言葉を並べたとしても、モラルの無い製造元は、高品質な製品の製造を維持する事は出来ません

大事なのは、製造元が経営に苦しい時、利幅を上げたい時、それでも倫理観念を貫けるかどうか、というモラルです。自身の子供の食事を選ぶ際、私たちはやはり製造元の企業モラルを重視しないでしょうか。それと同じ様に、私たちは、私たちなりに自身の愛犬の食事を選ぶ目で、これらを観察し、取り扱いフードを厳選します。モラルのある製造元からの製品を選び、モラルの欠如したものを排除するのは、独自の判断基準で需要をつくる私達販売店と、ご愛犬の為のベストを探すお客様だけがもつ、【特権】なのです。

けれど、誤解を恐れずにお伝えしたいのは、企業モラル、安全性だけでは十分ではないと言う事です。食の安全性が重視される現在ですので、安全性だけが確保出来るブランドであれば、それなりの数が該当する様になりました。しかし、これらのブランドの中で、理に適ったバランスと、理に適った配合の出来る、プロの技術と、プロの知識をもって開発をする製造元は極々僅かです。逆に、プロの技術とプロの知識をもって開発してはいても、企業モラル、安全性が十分ではない製造元もあります。どちらも手を抜かずに徹底できる製造元である必要があると思います。